活躍する防犯の達人- vol.005 島村 一郎 さん –

ASES(総合防犯士会)の横顔(3) 我が社の自慢「多摩御陵に警報装置を設置」

(株)セキュリティハウス西東京
代表取締役・総合防犯設備士 島村 一郎
(登録番号 01-0011)

我が社は今年の4月で創業35年になりました。この永い歴史の中でセキュリティの専門会社として、数多くの物件の設計施工を行ってきました。家庭の防犯設備から50階建の高層マンションやダイエーをはじめとする多数のスーパーマーケット、百貨店、地元八王子駅前の大型商業施設と地下駐車場、また自衛隊の駐屯地の外周警戒設備など大小数え切れないほどの実績があります。セキュリティ業界に籍を置く者として多少なりとも社会に役立っているのではないかと思うと感慨もひとしおです。しかし、これと言った特異なものはありませんが、その中で唯一、我が社が最初から設計に加わり、施工まで一貫して完工した自慢の実績があります。

平成元年2月24日、氷雨のそぼ降る中、昭和天皇の大喪が新宿御苑で、陵所の儀が八王子の多摩御陵で行われました。儀式は夕方には滞りなく無事終わり、関係者の皆様は大役を果たし、胸をなでおろされたと同様に私もほっとした一人でした。なぜならば我が社が多摩御陵の警戒設備の施工をさせていただいたからです。

昭和天皇は昭和64年1月7日に崩御されました。それから大喪の礼が行われる前日までの47日間儀式の準備のため関係者による昼夜を通しての工事が行われました。昭和天皇のお墓は上円下方墳という形式で、例えがいいとは言えませんがちょうどお椀をひっくり返したような形と思っていただければよろしいかと思います。

我が社の仕事は新しく出来た昭和天皇の御陵の周辺は勿論のこと、隣接する大正天皇、皇后の御陵も含め、施設すべてと、そして山中まで警戒設備を設置することでした。
時には、大雨や雪も降り、寒い中、獣道しかない山中にセメントや機材を背負って運びました。短期の大変な工事でしたが全社挙げての努力が実り期日まで何とか完成することが出来ました。毎日の緊張で疲れましたがその反面、我が社の仕事は全体の工事からしたら小さな仕事ではありましたが大事な国事に参加出来たという充実感と満足感をおぼえた事を昨日のように思い出します。

数あるセキュリティ業者の中で我が社がこの事業に関われたということは私にとって驚くべきことでした。これまで国の施設の工事も沢山してきたので、その辺の実績も加味されたのかなー。また地元の専門会社だからと言うことで指名して下さったのかなーといろいろと思いは巡りましたが、いずれにしても大変ありたい事で、関係者に感謝を忘れることは出来ません。

いずれにしても微力ながらも天皇家の御陵をお守りする為の設備の設置に関われたことは我が社にとって自慢してもいいかなと思っております。また私にとっては末代までの名誉な事だと思っています。そして今でも我が社の工事経履歴書には自慢の実績として載せさせていただいております。
大喪の礼のあと数年は毎日多くの参拝者がありましたが、昭和天皇崩御22年を過ぎた今その数はだいぶ少なくなりました。
今は昭和天皇陵の隣に香淳皇后様が眠っておられます。

多摩御陵はこれからの季節は紅葉が見ごろです。参道もきれいに整備されています。静寂の中の散策は心身のリフレッシュになります。お近くまで行かれたら是非参拝をお奨めします。
ご参考まで多摩御陵までのアクセスは―。
京王高尾駅又はJR高尾駅から徒歩15分、南口から「京王八王子」行きのバスで「御陵前」下車15分です。