活躍する防犯の達人- vol.013 山崎 泰廣 さん –
ASES(総合防犯士会)の横顔 (11)
経歴雑感と今後の活動
綜警電気工事(株) 電気設備部
総合防犯設備士・技術士(電気電子部門)
山崎 泰廣
1 これまでの仕事
電気機器製造業に35年半、その後警備の世界に8年、
さらにその関連会社に3年 合計で46年半
2 技術士の資格と他の資格およびその活用
入社30年の時点で技術士電気電子部門を取得、この資格を元に建設業専任技術者としての道を大手電機退職後進んだ。 建設業では建設業法により、建設系、機械、電気電子の技術士の活用が広がっている。小生の場合にも、電気電子部門の資格で現在の職場で業務を行っている。
他の資格としては、1級電気施工管理技士、第一種電気工事士、情報デジタル3種、消防設備士、経理関連では簿記3級を取得した。 これらはいずれも現在まで色々な形で価値があった。
例えば電気工事士は現在の電力削減支援業務に必要である。
防犯設備士と総合防犯設備士は平成13年警備関連に移動後に取得した。
総合防犯士は現在の総合防犯士会の活動につながっている。
3 製造業の時期
設計開発30年とその後5年半社内教育機関で若手指導を担当した。その関係もあり、企業の採用活動に注力、大学の先生との繋がりをもった。特に業務はパワーエレクトロニクス製品の開発・設計担当であった。いわゆるインバータ(電力変換装置)は、各業界で製品化され、産業機械、家電品、建設機械、自動車関連装置に広がっている。ついには自動車では、車両駆動装置として電気自動車となって発展の緒についたところである。今後自動車の主体は電池とインバータにその中心が移るものと思われる。
4 警備業の時期
警備大手在職中は建設業専任技術者として、8年勤務した。建設業に関連し電力量の削減、電力機器の保全、信頼性向上にも注力した。
そのほか(公益社団法人)日本防犯設備協会では、協会の認定講師として、防犯設備士講習と認定試験に約7年半関与した。
後半(NPO法人)東京都セキュリティ促進協力会(以下東セ協)の入会を会社と調整し、個人として入会した。平成21(2009)年1月に警備会社の工事部門を担当する関連会社に移動し、現在で約3年を経過したところである。
ここでは電気通信工事業の専任技術者としての業務を担当している。なお、最近1年エコ、省電力等の新業務を警備関連に加えて始めた。この分野についても本業の許す限り、実施している。東セ協関連業務は継続している。防犯関連支援例として以下に示す。
- 港区、中央区等の防犯支援業務(平成20年頃から年間10件程度)東セ協の一つ
- 東セ協での総合防犯設備士受験支援(平成22,23年度実施、7名の受検希望者の支援)
平成23年度はこの中から合格者を出すことが出来た。 - 建物防犯相談員
平成18年には東セ協の会員の中から警視庁が委嘱した「建物防犯相談員」となり警視庁の島を除く警察署等での各種講演、防犯診断等に対応している。(年間平均7回程度) - 優良防犯マンション等の調査員
優良防犯マンション認定制度は全国主要都市を中心に広がっている。
防犯に必要な基準に従い、既設、新設のマンション等の防犯機能の審査等を実施している。
5 大学と連携した技術士会の設立と運営
無償を前提に8名程度の発起人を募り平成22年9月母校と連携し「大学技術士会」を設立した。全国で17番目、九州では初めての大学連携技術士会で、現在会員は84名である。平成23年には電機大手企業が年1回実施する表彰制度にその趣旨が認められ、技術士会賞を受賞できた。
6 今後の活動
企業の建設業専任技術者として企業で執務し、工事の信頼性や事故の削減等の支援を進める。総合防犯士会の活動、電気電子技術士としての活動および大学技術士会の活動を引き続き展開してゆきたい。更には会社のエコ事業へのサポート等も継続してゆきたい。46年半の過去の業務の共通点は省エネ活動と考えている。
最近は少し、無償で活動するボランティアとしての内容にも広がっている。